本文キップ

株式会社 永島パッキング製作所はダイヤフラムを専門とするゴム部品開発提案型メーカーです。

TEL. 03-3781-1020

〒142-0062 東京都品川区小山4-3-9

設計design

ダイヤフラム設計について簡単に説明いたします。

はじめに : ダイヤフラムには色々な形状の物があります。すなわち平板型のいわゆるフラットタイプ、皿型の浅いタイプ、溝付き形、溝付きと皿形の組み合わせ形およびベロフラムタイプなどであります。ここではダイヤフラムをポンプのピストンとして用いるダイヤフラムポンプのダイヤフラムについて、ゴム製品製造者から見た一考察を記してみます。

 
  • ダイヤフラムの特性 :ポンプとしての特性は、センサーあるいは調節および駆動用に使われるダイヤフラムと異なるものと思われます。すなわち、後者は出力軸に連結されたセンタープレートの一方の側にダイヤフラムを装着し加圧室とし、反対側にスプリングを設置加圧室に送り込まれる空気あるいは液体による圧力とスプリングの反力との平衡により所定の動作をするものである。  

      センサーあるいは調節および駆動用に使われるダイヤフラムの特性として設計時に要求されることは           
  • 十分な強度を持っていること :作動頻度、仕様最高圧力、ストローク、環境(温度、湿度、侵食性ガスなど)に対して。        
  • 剛性が小さいこと :硬さは必要ではない。柔軟性が必要        
  • 厚みは支障のない限り薄くする :厚い場合表面の圧縮変形によるシワが発生し損傷しやすい。感度も鈍い。        
  • ヒステリシスの小さいこと :往復動において直線性の特性を持つこと        
  • ガスケットとしての性能を持つこと :加圧室の密封。ボルトの締め付け圧に対する抵抗        

    センサーあるいは調節および駆動用に使われるダイヤフラムの特性として設計時に要求されることを上記で述べましたがこれらに基づいて加硫ゴムに要求される特性は
  • 柔軟性のあること :モジュラスの低いもの。機密を保つことが目的        
  • 耐老化性、耐環境性の良い事 :ポリマーの選択        
  • 永久歪が小さく、接着性の良い事 :ヒステリシスに関係する        
  • 耐屈曲性の良い事 :厚みによっては表面の伸縮変形はきわめて大きくなる。加硫系の選択        
  • 永久歪の小さい事 :ガスケットとしての性能。平面固定用Oリングと同様の場合もある。        

    布について        
  • 伸びない、柔軟性の在る平織の布糸の撚り数の少ないもの、フィラメント糸の細い単糸の使用        
  • 厚みが薄く、強度の高い布ダイヤフラムの強度は布により決まる        
  • 屈曲に対して耐久性のあること織り目の移動及び接着処理による剛性化はダイヤフラムの耐久性を阻害する。        
  • ゴムとの接着性の良い事、接着の状態はダイヤフラムの耐久性、ヒステリシスなどに影響する。        
  • 耐環境性の良い事特に熱の影響について注意すること        
  • 織り方は、近年3軸、4軸織など新しい織り方が開発されていますがダイヤフラムに使用できるまで、まだ時間がかかりそうであります。         

     ダイヤフラム設計時の注意点,ポンプ 用途として使用される場合、ダイヤフラムは、ピストンとして位置づけられ、その動作は外部の動力源による強制往復運動となる。ポンプ室にはINとOUTがあり、ピストンの一往復に吸入(負荷)吐出(正圧)があります。ダイヤフラムのポンプ室側と反対側との圧力差は反対側が開放されているので常に大気圧との差となる。そこでダイヤフラムに要求されることは、        
  • ピストンとして面積の変化が無いこと :センタープレートの大きさ、有効面積の変わらない        
  • 十分な強度を持つ事 :作動回数(高速)。ストローク。使用圧力。環境(ここでは温度を対象)        
  • 流体に対して十分な耐久性を持っている事 :膨潤、侵蝕などによる表面破壊及び流体に対する汚染。        
  • 可動部分の剛性が小さい事 :ローリング運        
  • シール性の良い事 :ポンプ室の密封         ダイヤフラム設計時の注意点,ポンプ 用途として使用される場合のゴムとして要求されそうな特性        
  • 流体に対する十分な耐久性を持っている事 :ポリマーの選択。配合剤の選択。温度特性。浸漬試験による確認        
  • 剛性と柔軟性のバランスが良い事 :ピストン作用では剛性、往復運動では柔軟性、材料よりも形状の影響が大。             
  • 耐屈曲性の良い事 :全体ではなく可動部        
  • 圧縮永久歪が小さいこと :Oリング、Dリングなどによる平面シール。この場合溝の形状の影響が大        
  • 布との接着の良い事 :ピストン形状の保持。負圧に対する抵抗。         

      であり、布に求められることは        
  • 伸びの無い布        
  • 強度の高い布        
  • 耐環境性の良い事        
  • 屈曲疲労に対して強く、ゴムとの接着が容易である布         

    布については、ポンプ用ダイヤフラムの場合、差圧による変形防止と吐出圧に耐える強度が必要とされるので特に柔軟性は要求されないのかもしれません。 

    その他の情報はダイヤフラムの資料にどんどん追加してゆく予定です      
      

バナースペース

株式会社 永島パッキング製作所

〒142-0062
東京都品川区小山4-3-9

TEL 03-3781-1020
FAX 03-3786-3062